KUTANism(クタニズム)開催中

2019年、石川県の小松市と能美市が九谷焼産地として初の総合芸術祭を開催している。名称はKUTANism(クタニズム)これまで地元で開催されてきた九谷焼のイベントの中では抜群にお洒落な感じです。

プロモーション・企画・演出などを石川県内で活躍するそれぞれの分野のスペシャリストにご協力頂きながら構成されたイベントは9月6日~10月14日というわりと長い期間にて開催されている九谷焼に携わる者としてぜひ触れておきたいイベントなので可能なかぎり各種イベントに足を運んでみようと思います。

期間中の常設展としてはエキシビジョンが2か所で展示されています。一つは小松市の小松セラミック・ラボラトリーで展示されている「カラフル・オーナメント・オブジェ・クタニ」、もう一つは能美市の浅蔵五十吉美術館で展示されている「NEXT九谷」となります。いずれの展示も九谷焼の”今”を知ることができる作品展示となっています。

シンポジウムに参加してきました

3部構成で開催されていたシンポジウム「 KUTANIと加賀國1200年 」に参加させて頂き現代の九谷焼の流れの中で活躍されている方々の話を聞かせて頂きました。当たり前のことですが作り手の方々それぞれに背景があり、作陶する目的や意識の違いが作風に表れていることを知ることができました。

あらためてモノを作り出せる方々の素晴らしさを知る機会となりました。

作り手ではない私が今後、この九谷焼と関わるスタンスを再認識できたこと。そしてこれから5年先、10年先に、たぶん自分の役割になるであろうことも少しだけ見えた気がする貴重な時間となりました。

20年やってきて築いたもの、それは今、思えば0から1を作ることができたと思っても過信ではないと思う。でもそれは時代遅れであり、刺激が薄れ、未来に続くものではない。

20年前、極限の精神状態の中、魂が震え高揚したあの感覚をもう一度、取り戻すために今、やるべきことを明確にする。そのための自分整理の時間を経たことで、まだ見えない、その先にある何かを見つけられそうな気がする。それは20年前のあの時、抱いていた”根拠のない自信”によく似ている。

九谷焼産地総合芸術祭
KUTANism クタニズム